生産性・業績の向上につながる！「メンタルヘルスケア」とは？
メンタルヘルスがなぜ会社に必要とされるのか？ 重要視されている本当の意味
近年では”ストレス社会”と言われるように世界的にメンタルヘルスの不調を訴え続けている人が増加しています。
事実、厚生労働省が行った労働安全調査では、働く５８％が強いストレス、不安、悩みを抱えているというデータが出ています。(平成30年度の調査より)
メンタルヘルスの健全さが仕事の成果や人生のあり方に大きな影響を与えることは言うまでもありません。
今や多くの企業にとって、従業員の心の健康は無視できないテーマとなっています。通勤中の電車飛び込み事故の原因がここにあるかも分かりません。
個人では解決することができない、企業にとって必要な「メンタルヘルスケアマネジメント」。
そんなメンタルヘルスケアの重要性について紹介していきます。
メンタルヘルスケアを行う意義と重要性って？
メンタルヘルスケアを行う意義
企業が従業員に対して行うメンタルヘルスケアは、メンタルヘルスの不調者を減らすだけではなく、実は会社にとっても様々なメリットがあります。
- 労働者の健康保持増進
全従業員がメンタルヘルスの基本知識を持つことで、自分自身や他者のメンタル不調に気付きやすくなります。
また不調が起きたときの対応も適切になるため、従業員全体の心身の健康を保持しやすくなります。
- 事業場の健康リスクマネジメント
適切なメンタルヘルスケア対策を行うことで、従業員のうつ病あるいはストレスに起因した心疾患、脳疾患などを未然に防止し、短期・長期休職や離職する従業員の数を減らすことができます。
- 職場の活性化と生産性の向上
仕事のパフォーマンスは、人の心が前向きで意欲的な状態のときに上がります。
メンタルヘルスケア対策を行うことで、従業員の心身が安定し、結果として生産性が上がり業績の向上に繋がる事が証明されています。
- 社会的責任（CSR活動）
企業活動を展開するにあたっては、ステークホルダー（顧客以外の関係企業）に対して責任ある行動を取り、説明責任を果たすことが求められています。そして、そのステークホルダーには従業員も含まれます。
従業員の健康管理への配慮はCSRの重要な要素であり、従業員のエンゲージメントの向上や、消費者や投資家などからの高い評価や企業価値の向上に繋がることになります。
メンタルヘルスの問題は当事者にならないと「甘え」「特殊なケース」と判断されがちです。
メンタルヘルスケア対策の実施にあたっては、経営層から一般社員までの全員がその重要性を理解する必要があります。
経営層レベルからメンタルヘルス対策を推進する事が大切です
全従業員の理解を得るためにも、経営層が率先してメンタルヘルス対策を推進することが望ましいと言えます。
あるいはオフィシャルな場でメンタルヘルスの重要性に触れるなど、会社として取り組んでいる姿勢を見せることが大切です。
規模の大きな企業では、メンタルヘルスケアに取り組む部門と人材開発や組織開発に取り組む部門が異なるケースがありますが、経営層からのコミットメントを得ることによって、複数部門間の連携がしやすくなり、目的が重複している部分についての無駄を省くことができます。
企業がメンタルヘルスケア対策に積極的に取り組むことは、従業員個人を支援するという意味でも、企業の生産性や企業価値を向上させるという意味でも多くのメリットがあります。
誰しもがメンタルの不調に陥る可能性があるストレスフルな時代。
しっかりとメンタルヘルス対策を行っていく企業こそが、競争力を高め業績を上げていく可能性が高いと言える時代となっていきます。
