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船員保険法 ―医療関係の条例・法令

第一章 総則

目的 第一条 この法律は、船員又はその被扶養者の職務外の事由による疾病、負傷若しくは死亡又は出産に関して保険給付を行うとともに、労働者災害補償保険による保険給付と併せて船員の職務上の事由又は通勤による疾病、負傷、障害又は死亡に関して保険給付を行うこと等により、船員の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。

定義 第二条 この法律において「被保険者」とは、船員法(昭和二十二年法律第百号)第一条に規定する船員(以下「船員」という。)として船舶所有者に使用される者及び疾病任意継続被保険者をいう。  この法律において「疾病任意継続被保険者」とは、船舶所有者に使用されなくなったため、被保険者(独立行政法人等職員被保険者を除く。)の資格を喪失した者であって、喪失の日の前日まで継続して二月以上被保険者(疾病任意継続被保険者又は国家公務員共済組合法(昭和三十三年法律第百二十八号)若しくは地方公務員等共済組合法(昭和三十七年法律第百五十二号)に基づく共済組合の組合員である被保険者を除く。)であったもののうち、健康保険法(大正十一年法律第七十号)による全国健康保険協会に申し出て、継続して被保険者になった者をいう。ただし、健康保険の被保険者(同法第三条第二項に規定する日雇特例被保険者を除く。以下同じ。)又は後期高齢者医療の被保険者(高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第五十条の規定による被保険者をいう。)若しくは同条各号のいずれかに該当する者であって同法第五十一条の規定により後期高齢者医療の被保険者とならないもの(独立行政法人等職員被保険者を除く。以下「後期高齢者医療の被保険者等」と総称する。)である者は、この限りでない。  この法律において「独立行政法人等職員被保険者」とは、国家公務員共済組合法に基づく共済組合の組合員(行政執行法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第四項に規定する行政執行法人をいう。)以外の独立行政法人(同条第一項に規定する独立行政法人をいう。)のうち別表第一に掲げるもの並びに国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)第二条第一項に規定する国立大学法人及び同条第三項に規定する大学共同利用機関法人に常時勤務することを要する者(同表に掲げる法人に常時勤務することを要しない者で政令で定めるものを含むものとし、臨時に使用される者その他の政令で定める者を含まないものとする。)に限る。)である被保険者(疾病任意継続被保険者を除く。)をいう。  この法律において「報酬」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのものをいう。ただし、臨時に受けるもの及び三月を超える期間ごとに受けるものは、この限りでない。  この法律において「賞与」とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が、労働の対償として受けるすべてのもののうち、三月を超える期間ごとに受けるものをいう。  この法律において「通勤」とは、労働者災害補償保険法(昭和二十二年法律第五十号)第七条第一項第三号の通勤をいう。  この法律において「最終標準報酬月額」とは、被保険者又は被保険者であった者の障害又は死亡の原因となった疾病又は負傷の発した日(第四十二条の規定により死亡したものと推定された場合は、死亡の推定される事由の生じた日)の属する月の標準報酬月額をいう。  この法律において「最終標準報酬日額」とは、最終標準報酬月額の三十分の一に相当する額(その額に、五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)をいう。  この法律において「被扶養者」とは、次に掲げる者で、日本国内に住所を有するもの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとして厚生労働省令で定めるものをいう。ただし、後期高齢者医療の被保険者等である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者は、この限りでない。 一 被保険者(後期高齢者医療の被保険者等である者を除く。以下この項において同じ。)の直系尊属、配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。以下同じ。)、子、孫及び兄弟姉妹であって、主としてその被保険者により生計を維持するもの 二 被保険者の三親等内の親族で前号に掲げる者以外のものであって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの 三 被保険者の配偶者で婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にあるものの父母及び子であって、その被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの 四 前号の配偶者の死亡後におけるその父母及び子であって、引き続きその被保険者と同一の世帯に属し、主としてその被保険者により生計を維持するもの

船舶所有者に関する規定の適用 第三条 この法律及びこの法律に基づいて発する命令のうち船舶所有者に関する規定は、船舶共有の場合には船舶管理人に、船舶貸借の場合には船舶借入人に、船舶所有者、船舶管理人及び船舶借入人以外の者が船員を使用する場合にはその者に適用する。

第二章 保険者

管掌 第四条 船員保険は、健康保険法による全国健康保険協会(以下「協会」という。)が、管掌する。  前項の規定により協会が管掌する船員保険の事業に関する業務のうち、被保険者の資格の取得及び喪失の確認、標準報酬月額及び標準賞与額の決定並びに保険料の徴収(疾病任意継続被保険者に係るものを除く。)並びにこれらに附帯する業務は、厚生労働大臣が行う。

業務 第五条 協会は、船員保険事業に関する業務として、次に掲げる業務を行う。 一 第四章の規定による保険給付に関する業務 二 第五章の規定による保健事業及び福祉事業に関する業務 三 前二号に掲げる業務のほか、船員保険事業に関する業務であって前条第二項の規定により厚生労働大臣が行う業務以外のもの 四 第百五十三条の六の二第一項に規定する権限に係る事務に関する業務 五 前各号に掲げる業務に附帯する業務

船員保険協議会 第六条 船員保険事業に関して船舶所有者及び被保険者(その意見を代表する者を含む。以下この条において同じ。)の意見を聴き、当該事業の円滑な運営を図るため、協会に船員保険協議会を置く。  船員保険協議会の委員は、十二人以内とし、船舶所有者、被保険者及び船員保険事業の円滑かつ適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、厚生労働大臣が任命する。  前項の委員の任期は、二年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。  船員保険協議会の委員は、再任されることができる。

船員保険協議会の職務 第七条 協会の理事長(以下「理事長」という。)は、次に掲げる事項の立案をしようとするときは、あらかじめ、船員保険協議会の意見を聴き、その意見を尊重しなければならない。 一 定款(船員保険事業に係る部分に限る。)の変更 二 健康保険法第七条の二十二第一項に規定する運営規則(船員保険事業に係る部分に限る。)の変更 三 協会の毎事業年度の事業計画並びに予算及び決算(船員保険事業に係る部分に限る。) 四 協会の重要な財産の処分又は重大な債務の負担(船員保険事業に係るものに限る。) 五 その他船員保険事業に関する重要事項として厚生労働省令で定めるもの  理事長は、前項各号に掲げる事項については、協会における船員保険事業に係る業務の円滑な運営を確保する観点から、健康保険法第七条の十九第一項の規定により運営委員会(同法第七条の十八第一項に規定する運営委員会をいう。以下同じ。)の議を経なければならない。ただし、前項第二号の運営規則の変更のうち厚生労働省令で定める軽微なものについては、理事長は、運営委員会の議を経ないで行うことができる。  第一項各号に規定する事項のほか、船員保険協議会は、船員保険事業に関し、理事長の諮問に応じ、又は必要と認める事項について、理事長に建議することができる。  前三項に定めるもののほか、船員保険協議会の組織及び運営に関し必要な事項は、厚生労働省令で定める。

定款 第八条 協会の定款には、健康保険法第七条の六第一項各号に掲げる事項のほか、船員保険協議会に関する事項を定めなければならない。

区分経理 第九条 協会は、船員保険事業に関する業務に係る経理については、その他の業務に係る経理と区分し、特別の勘定を設けて整理しなければならない。

健康保険法の特例 第十条 第五条の規定により協会が同条各号に掲げる業務を行う場合には、健康保険法第七条の十九第一項第二号中「変更」とあるのは「変更(船員保険事業に関する事項で船員保険法第七条第二項の厚生労働省令で定める軽微なものを除く。)」と、同法第七条の二十中「運営委員会」とあるのは「運営委員会及び船員保険法第六条第一項に規定する船員保険協議会」と、同法第七条の二十八第二項及び第七条の二十九第一項中「決算報告書」とあるのは「予算の区分に従い作成した決算報告書」と、同法第七条の三十七第一項中「健康保険事業」とあるのは「健康保険事業又は船員保険事業」と、同条第二項中「運営委員会」とあるのは「運営委員会又は船員保険法第六条第一項に規定する船員保険協議会」と、同法第七条の四十一中「この法律及びこの法律」とあるのは「この法律及び船員保険法並びにこれらの法律」と、同法第二百七条の二中「第七条の三十七第一項(同条第二項及び第二十二条の二において準用する場合を含む。)」とあるのは「第七条の三十七第一項(船員保険法第十条の規定により読み替えて適用する場合を含む。)(第七条の三十七第二項(同法第十条の規定により読み替えて適用する場合を含む。)及び第二十二条の二において準用する場合を含む。)」とする。

第三章 被保険者

第一節 資格

資格取得の時期 第十一条 被保険者(疾病任意継続被保険者を除く。以下この条から第十四条までにおいて同じ。)は、船員として船舶所有者に使用されるに至った日から、被保険者の資格を取得する。

資格喪失の時期 第十二条 被保険者は、死亡した日又は船員として船舶所有者に使用されなくなるに至った日の翌日(その事実があった日に更に前条に該当するに至ったときは、その日)から、被保険者の資格を喪失する。

疾病任意継続被保険者の申出等 第十三条 第二条第二項の申出は、被保険者の資格を喪失した日から二十日以内にしなければならない。ただし、協会は、正当な理由があると認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理することができる。  第二条第二項の申出をした者が、初めて納付すべき保険料をその納付期日までに納付しなかったときは、同項の規定にかかわらず、その者は、疾病任意継続被保険者とならなかったものとみなす。ただし、その納付の遅延について正当な理由があると協会が認めたときは、この限りでない。

疾病任意継続被保険者の資格喪失 第十四条 疾病任意継続被保険者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日の翌日(第四号から第六号までのいずれかに該当するに至ったときは、その日)から、その資格を喪失する。 一 疾病任意継続被保険者となった日から起算して二年を経過したとき。 二 死亡したとき。 三 保険料(初めて納付すべき保険料を除く。)を納付期日までに納付しなかったとき(納付の遅延について正当な理由があると協会が認めたときを除く。)。 四 被保険者となったとき。 五 健康保険の被保険者となったとき。 六 後期高齢者医療の被保険者等となったとき。

資格の得喪の確認 第十五条 被保険者の資格の取得及び喪失は、厚生労働大臣の確認によって、その効力を生ずる。ただし、疾病任意継続被保険者の資格の取得及び喪失は、この限りでない。  前項の確認は、第二十四条の規定による届出若しくは第二十七条第一項の規定による請求により、又は職権で行うものとする。  第一項の確認については、行政手続法(平成五年法律第八十八号)第三章(第十二条及び第十四条を除く。)の規定は、適用しない。

第二節 標準報酬月額及び標準賞与額

標準報酬月額 第十六条 標準報酬月額は、被保険者の報酬月額に基づき、次の等級区分によって定める。

標準報酬月額等級標準報酬月額報酬月額
第一級五八、〇〇〇円六三、〇〇〇円未満
第二級六八、〇〇〇円六三、〇〇〇円以上七三、〇〇〇円未満
第三級七八、〇〇〇円七三、〇〇〇円以上八三、〇〇〇円未満
第四級八八、〇〇〇円八三、〇〇〇円以上九三、〇〇〇円未満
第五級九八、〇〇〇円九三、〇〇〇円以上一〇一、〇〇〇円未満
第六級一〇四、〇〇〇円一〇一、〇〇〇円以上一〇七、〇〇〇円未満
第七級一一〇、〇〇〇円一〇七、〇〇〇円以上一一四、〇〇〇円未満
第八級一一八、〇〇〇円一一四、〇〇〇円以上一二二、〇〇〇円未満
第九級一二六、〇〇〇円一二二、〇〇〇円以上一三〇、〇〇〇円未満
第一〇級一三四、〇〇〇円一三〇、〇〇〇円以上一三八、〇〇〇円未満
第一一級一四二、〇〇〇円一三八、〇〇〇円以上一四六、〇〇〇円未満
第一二級一五〇、〇〇〇円一四六、〇〇〇円以上一五五、〇〇〇円未満
第一三級一六〇、〇〇〇円一五五、〇〇〇円以上一六五、〇〇〇円未満
第一四級一七〇、〇〇〇円一六五、〇〇〇円以上一七五、〇〇〇円未満
第一五級一八〇、〇〇〇円一七五、〇〇〇円以上一八五、〇〇〇円未満
第一六級一九〇、〇〇〇円一八五、〇〇〇円以上一九五、〇〇〇円未満
第一七級二〇〇、〇〇〇円一九五、〇〇〇円以上二一〇、〇〇〇円未満
第一八級二二〇、〇〇〇円二一〇、〇〇〇円以上二三〇、〇〇〇円未満
第一九級二四〇、〇〇〇円二三〇、〇〇〇円以上二五〇、〇〇〇円未満
第二〇級二六〇、〇〇〇円二五〇、〇〇〇円以上二七〇、〇〇〇円未満
第二一級二八〇、〇〇〇円二七〇、〇〇〇円以上二九〇、〇〇〇円未満
第二二級三〇〇、〇〇〇円二九〇、〇〇〇円以上三一〇、〇〇〇円未満
第二三級三二〇、〇〇〇円三一〇、〇〇〇円以上三三〇、〇〇〇円未満
第二四級三四〇、〇〇〇円三三〇、〇〇〇円以上三五〇、〇〇〇円未満
第二五級三六〇、〇〇〇円三五〇、〇〇〇円以上三七〇、〇〇〇円未満
第二六級三八〇、〇〇〇円三七〇、〇〇〇円以上三九五、〇〇〇円未満
第二七級四一〇、〇〇〇円三九五、〇〇〇円以上四二五、〇〇〇円未満
第二八級四四〇、〇〇〇円四二五、〇〇〇円以上四五五、〇〇〇円未満
第二九級四七〇、〇〇〇円四五五、〇〇〇円以上四八五、〇〇〇円未満
第三〇級五〇〇、〇〇〇円四八五、〇〇〇円以上五一五、〇〇〇円未満
第三一級五三〇、〇〇〇円五一五、〇〇〇円以上五四五、〇〇〇円未満
第三二級五六〇、〇〇〇円五四五、〇〇〇円以上五七五、〇〇〇円未満
第三三級五九〇、〇〇〇円五七五、〇〇〇円以上六〇五、〇〇〇円未満
第三四級六二〇、〇〇〇円六〇五、〇〇〇円以上六三五、〇〇〇円未満
第三五級六五〇、〇〇〇円六三五、〇〇〇円以上六六五、〇〇〇円未満
第三六級六八〇、〇〇〇円六六五、〇〇〇円以上六九五、〇〇〇円未満
第三七級七一〇、〇〇〇円六九五、〇〇〇円以上七三〇、〇〇〇円未満
第三八級七五〇、〇〇〇円七三〇、〇〇〇円以上七七〇、〇〇〇円未満
第三九級七九〇、〇〇〇円七七〇、〇〇〇円以上八一〇、〇〇〇円未満
第四〇級八三〇、〇〇〇円八一〇、〇〇〇円以上八五五、〇〇〇円未満
第四一級八八〇、〇〇〇円八五五、〇〇〇円以上九〇五、〇〇〇円未満
第四二級九三〇、〇〇〇円九〇五、〇〇〇円以上九五五、〇〇〇円未満
第四三級九八〇、〇〇〇円九五五、〇〇〇円以上一、〇〇五、〇〇〇円未満
第四四級一、〇三〇、〇〇〇円一、〇〇五、〇〇〇円以上一、〇五五、〇〇〇円未満
第四五級一、〇九〇、〇〇〇円一、〇五五、〇〇〇円以上一、一一五、〇〇〇円未満
第四六級一、一五〇、〇〇〇円一、一一五、〇〇〇円以上一、一七五、〇〇〇円未満
第四七級一、二一〇、〇〇〇円一、一七五、〇〇〇円以上一、二三五、〇〇〇円未満
第四八級一、二七〇、〇〇〇円一、二三五、〇〇〇円以上一、二九五、〇〇〇円未満
第四九級一、三三〇、〇〇〇円一、二九五、〇〇〇円以上一、三五五、〇〇〇円未満
第五〇級一、三九〇、〇〇〇円一、三五五、〇〇〇円以上


 前項の規定による標準報酬月額の等級区分は、被保険者の受ける報酬の水準に著しい変動があった場合においては、変動後の水準に照らし、速やかに、改定を行うものとする。

被保険者の資格を取得した際の決定 第十七条 厚生労働大臣は、被保険者の資格を取得した者があるときは、標準報酬月額を決定する。

改定 第十八条 厚生労働大臣は、被保険者の報酬(歩合により定める報酬を除く。)が、報酬に増減があったことにより、従前の報酬月額に基づき定められた標準報酬月額に該当しなくなった場合においては、報酬に増減があった月の翌月(報酬に増減があった日が月の初日の場合には、その月)からその標準報酬月額を改定する。  厚生労働大臣は、報酬が歩合によって定められる被保険者については、歩合による報酬の額の算出の基礎となる要素であって厚生労働省令で定めるものに変更があったことにより、当該被保険者に支払われるべき報酬が従前の報酬月額に基づき定められた標準報酬月額に該当しなくなった場合は、変更があった月の翌月(変更があった日が月の初日の場合には、その月)からその標準報酬月額を改定する。  厚生労働大臣は、報酬が歩合によって定められる被保険者については、前項の規定によるほか、毎年、九月一日(以下この項及び第二十条第一項において「基準日」という。)に報酬月額を算定し、従前の報酬月額に基づき定められた標準報酬月額に該当しない場合は、基準日の属する月からその標準報酬月額を改定する。ただし、次に掲げる被保険者については、この限りでない。 一 基準日前一年以内に被保険者の資格を取得した者又は前項の規定により基準日前一年以内のいずれかの月から標準報酬月額が改定された被保険者であって当該標準報酬月額の基礎となった報酬月額が第二十条第一項第五号イ又はロに掲げる額を基準として算定されたもの 二 前号に掲げる被保険者と同一の船舶に乗り組む被保険者

育児休業等を終了した際の改定 第十九条 厚生労働大臣は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一号に規定する育児休業若しくは同法第二十三条第二項の育児休業に関する制度に準ずる措置若しくは同法第二十四条第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定により同項第二号に規定する育児休業に関する制度に準じて講ずる措置による休業、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第三条第一項(同法第二十七条第一項において準用する場合を含む。)の規定による育児休業又は地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第二条第一項の規定による育児休業(以下「育児休業等」という。)を終了した被保険者が、当該育児休業等を終了した日(以下この項及び第二十条において「育児休業等終了日」という。)において当該育児休業等に係る三歳に満たない子を養育する場合において、その使用される船舶所有者を経由して厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣に申出をしたときは、前条の規定によるほか、育児休業等終了日の翌日において報酬月額を算定し、従前の報酬月額に基づき定められた標準報酬月額に該当しない場合においては、育児休業等終了日の翌日の属する月の翌月(育児休業等終了日の翌日が月の初日の場合には、その月)からその標準報酬月額を改定する。ただし、育児休業等終了日の翌日に次条第一項に規定する産前産後休業を開始している被保険者は、この限りでない。  厚生労働大臣は、前項の規定により標準報酬月額が改定された被保険者については、前条の規定によるほか、被保険者の勤務時間その他の勤務条件に変更があったことにより当該被保険者に支払われるべき報酬が従前の報酬月額に基づき定められた標準報酬月額に該当しなくなった場合においては、変更があった月の翌月(変更があった日が月の初日の場合には、その月)からその標準報酬月額を改定する。

産前産後休業を終了した際の改定 第十九条の二 厚生労働大臣は、産前産後休業(船員法第八十七条第一項又は第二項の規定により職務に服さないことをいう。以下同じ。)を終了した被保険者が、当該産前産後休業を終了した日(以下この条及び次条において「産前産後休業終了日」という。)において当該産前産後休業に係る子を養育する場合において、その使用される船舶所有者を経由して厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣に申出をしたときは、第十八条の規定によるほか、産前産後休業終了日の翌日において報酬月額を算定し、従前の報酬月額に基づき定められた標準報酬月額に該当しない場合においては、産前産後休業終了日の翌日の属する月の翌月(産前産後休業終了日の翌日が月の初日の場合には、その月)からその標準報酬月額を改定する。ただし、産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している被保険者は、この限りでない。  厚生労働大臣は、前項の規定により標準報酬月額が改定された被保険者については、第十八条の規定によるほか、被保険者の勤務時間その他の勤務条件に変更があったことにより当該被保険者に支払われるべき報酬が従前の報酬月額に基づき定められた標準報酬月額に該当しなくなった場合においては、変更があった月の翌月(変更があった日が月の初日の場合には、その月)からその標準報酬月額を改定する。

報酬月額の算定 第二十条 被保険者の報酬月額は、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該各号に定めるところにより算定した額とする。 一 月、週その他一定期間によって報酬が定められる場合 被保険者の資格を取得した日、報酬に増減があった日、育児休業等終了日の翌日、産前産後休業終了日の翌日又は勤務時間その他の勤務条件に変更があった日の現在の報酬の額をその期間の総日数で除して得た額の三十倍に相当する額 二 日又は時間によって報酬が定められる場合 被保険者の資格を取得した日、育児休業等終了日の翌日、産前産後休業終了日の翌日又は勤務時間その他の勤務条件に変更があった日の属する月前一月間に現に使用される船舶において同様の労務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者の報酬の額を平均した額(被保険者の報酬に増減があった場合においては、その日の属する月に受けた報酬の額) 三 前二号の規定により算定することが困難である場合(第五号に掲げる場合を除く。) 被保険者の資格を取得した日、報酬に増減があった日、育児休業等終了日の翌日、産前産後休業終了日の翌日又は勤務時間その他の勤務条件に変更があった日前一月間に同様の船舶で、同様の労務に従事し、かつ、同様の報酬を受ける者が受けた報酬の額 四 一年を通じて船員として船舶所有者に使用される被保険者の報酬につき、基本となるべき固定給のほか、船舶に乗り組むこと、船舶の就航区域、船積貨物の種類等により変動がある報酬が定められる場合 前三号の規定にかかわらず、第一号の規定により算定した基本となるべき固定給の額と変動がある報酬の額とを基準とし、厚生労働大臣が定める方法により算定した額 五 歩合により報酬が定められる場合 次に掲げる額を基準とし、厚生労働大臣が定める方法により算定した額 イ 被保険者の資格を取得した日又は報酬額の算出の基礎となる要素に変更のあった日若しくは基準日前一年間において当該被保険者が乗り組む船舶の乗組員に対し支払われた歩合金(当該被保険者が漁船に乗り組むため使用される場合においては、当該漁船が採捕しようとする漁獲物と同種の漁獲物の採捕に従事した労務の対償として支払われたものに限る。)の一人歩(歩合金配分の基準単位をいう。以下この号において同じ。)当たりの額 ロ イに掲げる額を算定することが困難であるとき、又はイにより算定した額が著しく不当なときは、同様の業務に従事する同様の船舶につきイの例により算定した額 ハ 被保険者が新たに船舶に乗り組んだ際に、現に当該船舶に乗り組む他の被保険者があるときは、イ及びロにかかわらず、現に乗り組む他の被保険者の報酬月額の算定の基準となる一人歩当たりの歩合金額(当該一人歩当たりの歩合金額が、引き続き現に乗り組む他の被保険者の報酬月額の算定の基準となるときに限る。) 六 前各号のうち二以上の号に掲げる場合に該当する場合 それぞれ当該各号の規定により算定した額の合算額  被保険者の報酬月額が、前項の規定により算定することが困難であるとき、又は同項の規定により算定した額が著しく不当であるときは、同項の規定にかかわらず、厚生労働大臣が算定する額を当該被保険者の報酬月額とする。

標準賞与額の決定 第二十一条 厚生労働大臣は、被保険者が賞与を受けた月において、その月に当該被保険者が受けた賞与額に基づき、これに千円未満の端数があるときは、これを切り捨て、その月における標準賞与額を決定する。ただし、その月に当該被保険者が受けた賞与によりその年度(毎年四月一日から翌年三月三十一日までをいう。以下同じ。)における標準賞与額の累計額が五百七十三万円を超えることとなる場合には、当該累計額が五百七十三万円となるようその月の標準賞与額を決定し、その年度においてその月の翌月以降に受ける賞与の標準賞与額は零とする。  前条第二項の規定は、標準賞与額の算定について準用する。

現物給与の価額 第二十二条 報酬又は賞与の全部又は一部が、通貨以外のもので支払われる場合においては、その価額は、その地方の時価によって、厚生労働大臣が定める。

疾病任意継続被保険者の標準報酬月額 第二十三条 疾病任意継続被保険者の標準報酬月額については、第十七条から第二十条までの規定にかかわらず、次に掲げる額のうちいずれか少ない額をもって、その者の標準報酬月額とする。 一 当該疾病任意継続被保険者が被保険者の資格を喪失したときの標準報酬月額 二 前年(一月から三月までの標準報酬月額については、前々年)の九月三十日における全被保険者の標準報酬月額を平均した額を標準報酬月額の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬月額

第三節 届出等

届出 第二十四条 船舶所有者は、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者の資格の取得及び喪失並びに報酬月額及び賞与額に関する事項を厚生労働大臣に届け出なければならない。

通知 第二十五条 厚生労働大臣は、第十五条第一項の規定による確認又は標準報酬(標準報酬月額及び標準賞与額をいう。以下同じ。)の決定若しくは改定を行ったときは、その旨を船舶所有者に通知しなければならない。  船舶所有者は、前項の通知があったときは、速やかに、これを被保険者又は被保険者であった者に通知しなければならない。  被保険者が被保険者の資格を喪失した場合において、その者の所在が明らかでないため前項の通知をすることができないときは、船舶所有者は、厚生労働大臣にその旨を届け出なければならない。  厚生労働大臣は、前項の届出があったときは、所在が明らかでない者について第一項の規定により船舶所有者に通知した事項を公告しなければならない。  厚生労働大臣は、船舶所有者の所在が明らかでない場合その他やむを得ない事情のため第一項の通知をすることができない場合においては、同項の通知に代えて、その通知すべき事項を公告しなければならない。 第二十六条 厚生労働大臣は、第二十四条の規定による届出があった場合において、その届出に係る事実がないと認めるときは、その旨をその届出をした船舶所有者に通知しなければならない。  前条第二項から第五項までの規定は、前項の通知について準用する。

確認の請求 第二十七条 被保険者又は被保険者であった者は、いつでも、第十五条第一項の規定による確認を請求することができる。  厚生労働大臣は、前項の規定による請求があった場合において、その請求に係る事実がないと認めるときは、その請求を却下しなければならない。

被保険者の資格に関する情報の提供等 第二十八条 厚生労働大臣は、協会に対し、厚生労働省令で定めるところにより、被保険者の資格に関する事項、標準報酬に関する事項その他協会の業務の実施に関して必要な情報の提供を行うものとする。

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