地方公務員等共済組合法 ―医療関係の条例・法令
第三章 組合員
組合員の資格の得喪 第三十九条 職員となつた者は、その職員となつた日から、それぞれ第三条第一項各号又は第二項に規定する組合の組合員の資格を取得する。 2 組合員は、死亡したとき、又は退職したときは、その翌日から組合員の資格を喪失する。 3 一の組合の組合員が他の組合を組織する職員となつたときは、その日から前の組合の組合員の資格を喪失し、後の組合の組合員の資格を取得する。
組合員期間の計算 第四十条 組合員である期間(以下「組合員期間」という。)の計算は、組合員の資格を取得した日の属する月からその資格を喪失した日の属する月の前月までの期間の年月数による。 2 組合員の資格を取得した日の属する月にその資格を喪失したときは、その月を一月として組合員期間を計算する。ただし、その月に、更に組合員の資格を取得したとき、又は厚生年金保険の被保険者(組合員たる厚生年金保険の被保険者を除く。)若しくは国民年金の被保険者(国民年金法第七条第一項第二号に規定する第二号被保険者を除く。)の資格を取得したときは、この限りでない。 3 組合員が引き続き他の組合の組合員の資格を取得したときは、元の組合の組合員期間は、その者が新たに組合員の資格を取得した組合の組合員期間とみなす。 4 組合員がその資格を喪失した後再び元の組合又は他の組合の組合員の資格を取得したときは、前後の組合員期間を合算する。 第四十一条 削除
第四章 給付
第一節 通則
給付の決定及び裁定 第四十二条 短期給付及び退職等年金給付を受ける権利はその権利を有する者(以下「受給権者」という。)の請求に基づいて組合(退職等年金給付で指定都市職員共済組合、市町村職員共済組合又は都市職員共済組合に係るものにあつては、市町村連合会。次項、第四十九条第一項、第五十条、この章第三節、第百九条、第百四十四条の二十五及び第百四十四条の二十五の二において同じ。)が決定し、厚生年金保険給付を受ける権利は厚生年金保険法第三十三条の規定によりその権利を有する者の請求に基づいて組合(指定都市職員共済組合、市町村職員共済組合又は都市職員共済組合にあつては、市町村連合会)が裁定する。 2 組合は、短期給付又は退職等年金給付の原因である事故が公務又は通勤(地方公務員災害補償法(昭和四十二年法律第百二十一号)第二条第二項に規定する通勤をいう。以下同じ。)により生じたものであるかどうかを認定するに当たつては、公務上の災害又は通勤による災害に対する補償の実施機関の意見を聴かなければならない。
標準報酬 第四十三条 標準報酬の等級及び月額は、組合員の報酬月額に基づき次の区分(第三項又は第四項の規定により標準報酬の区分の改定が行われたときは、改定後の区分)によつて定め、各等級に対応する標準報酬の日額は、その月額の二十二分の一に相当する金額(当該金額に五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)とする。
標準報酬の等級 | 標準報酬の月額 | 報酬月額 |
---|---|---|
第一級 | 九八、〇〇〇円 | 一〇一、〇〇〇円未満 |
第二級 | 一〇四、〇〇〇円 | 一〇一、〇〇〇円以上 一〇七、〇〇〇円未満 |
第三級 | 一一〇、〇〇〇円 | 一〇七、〇〇〇円以上 一一四、〇〇〇円未満 |
第四級 | 一一八、〇〇〇円 | 一一四、〇〇〇円以上 一二二、〇〇〇円未満 |
第五級 | 一二六、〇〇〇円 | 一二二、〇〇〇円以上 一三〇、〇〇〇円未満 |
第六級 | 一三四、〇〇〇円 | 一三〇、〇〇〇円以上 一三八、〇〇〇円未満 |
第七級 | 一四二、〇〇〇円 | 一三八、〇〇〇円以上 一四六、〇〇〇円未満 |
第八級 | 一五〇、〇〇〇円 | 一四六、〇〇〇円以上 一五五、〇〇〇円未満 |
第九級 | 一六〇、〇〇〇円 | 一五五、〇〇〇円以上 一六五、〇〇〇円未満 |
第一〇級 | 一七〇、〇〇〇円 | 一六五、〇〇〇円以上 一七五、〇〇〇円未満 |
第一一級 | 一八〇、〇〇〇円 | 一七五、〇〇〇円以上 一八五、〇〇〇円未満 |
第一二級 | 一九〇、〇〇〇円 | 一八五、〇〇〇円以上 一九五、〇〇〇円未満 |
第一三級 | 二〇〇、〇〇〇円 | 一九五、〇〇〇円以上 二一〇、〇〇〇円未満 |
第一四級 | 二二〇、〇〇〇円 | 二一〇、〇〇〇円以上 二三〇、〇〇〇円未満 |
第一五級 | 二四〇、〇〇〇円 | 二三〇、〇〇〇円以上 二五〇、〇〇〇円未満 |
第一六級 | 二六〇、〇〇〇円 | 二五〇、〇〇〇円以上 二七〇、〇〇〇円未満 |
第一七級 | 二八〇、〇〇〇円 | 二七〇、〇〇〇円以上 二九〇、〇〇〇円未満 |
第一八級 | 三〇〇、〇〇〇円 | 二九〇、〇〇〇円以上 三一〇、〇〇〇円未満 |
第一九級 | 三二〇、〇〇〇円 | 三一〇、〇〇〇円以上 三三〇、〇〇〇円未満 |
第二〇級 | 三四〇、〇〇〇円 | 三三〇、〇〇〇円以上 三五〇、〇〇〇円未満 |
第二一級 | 三六〇、〇〇〇円 | 三五〇、〇〇〇円以上 三七〇、〇〇〇円未満 |
第二二級 | 三八〇、〇〇〇円 | 三七〇、〇〇〇円以上 三九五、〇〇〇円未満 |
第二三級 | 四一〇、〇〇〇円 | 三九五、〇〇〇円以上 四二五、〇〇〇円未満 |
第二四級 | 四四〇、〇〇〇円 | 四二五、〇〇〇円以上 四五五、〇〇〇円未満 |
第二五級 | 四七〇、〇〇〇円 | 四五五、〇〇〇円以上 四八五、〇〇〇円未満 |
第二六級 | 五〇〇、〇〇〇円 | 四八五、〇〇〇円以上 五一五、〇〇〇円未満 |
第二七級 | 五三〇、〇〇〇円 | 五一五、〇〇〇円以上 五四五、〇〇〇円未満 |
第二八級 | 五六〇、〇〇〇円 | 五四五、〇〇〇円以上 五七五、〇〇〇円未満 |
第二九級 | 五九〇、〇〇〇円 | 五七五、〇〇〇円以上 六〇五、〇〇〇円未満 |
第三〇級 | 六二〇、〇〇〇円 | 六〇五、〇〇〇円以上 |
2 短期給付等事務(短期給付の額の算定並びに短期給付、介護納付金及び福祉事業に係る掛金及び負担金の徴収をいう。次項及び次条第二項において同じ。)に関する前項の規定の適用については、同項の表中「
第三〇級 | 六二〇、〇〇〇円 | 六二〇、〇〇〇円 | 六〇五、〇〇〇円以上
」とあるのは、「
第三〇級 | 六二〇、〇〇〇円 | 六〇五、〇〇〇円以上 六三五、〇〇〇円未満 |
第三一級 | 六五〇、〇〇〇円 | 六三五、〇〇〇円以上 六六五、〇〇〇円未満 |
第三二級 | 六八〇、〇〇〇円 | 六六五、〇〇〇円以上 六九五、〇〇〇円未満 |
第三三級 | 七一〇、〇〇〇円 | 六九五、〇〇〇円以上 七三〇、〇〇〇円未満 |
第三四級 | 七五〇、〇〇〇円 | 七三〇、〇〇〇円以上 七七〇、〇〇〇円未満 |
第三五級 | 七九〇、〇〇〇円 | 七七〇、〇〇〇円以上 八一〇、〇〇〇円未満 |
第三六級 | 八三〇、〇〇〇円 | 八一〇、〇〇〇円以上 八五五、〇〇〇円未満 |
第三七級 | 八八〇、〇〇〇円 | 八五五、〇〇〇円以上 九〇五、〇〇〇円未満 |
第三八級 | 九三〇、〇〇〇円 | 九〇五、〇〇〇円以上 九五五、〇〇〇円未満 |
第三九級 | 九八〇、〇〇〇円 | 九五五、〇〇〇円以上 一、〇〇五、〇〇〇円未満 |
第四〇級 | 一、〇三〇、〇〇〇円 | 一、〇〇五、〇〇〇円以上 一、〇五五、〇〇〇円未満 |
第四一級 | 一、〇九〇、〇〇〇円 | 一、〇五五、〇〇〇円以上 一、一一五、〇〇〇円未満 |
第四二級 | 一、一五〇、〇〇〇円 | 一、一一五、〇〇〇円以上 一、一七五、〇〇〇円未満 |
第四三級 | 一、二一〇、〇〇〇円 | 一、一七五、〇〇〇円以上 一、二三五、〇〇〇円未満 |
第四四級 | 一、二七〇、〇〇〇円 | 一、二三五、〇〇〇円以上 一、二九五、〇〇〇円未満 |
第四五級 | 一、三三〇、〇〇〇円 | 一、二九五、〇〇〇円以上 一、三五五、〇〇〇円未満 |
第四六級 | 一、三九〇、〇〇〇円 | 一、三五五、〇〇〇円以上 |
」とする。
3 短期給付等事務に関する前項の規定により読み替えられた第一項の規定による標準報酬の区分については、健康保険法第四十条第二項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定措置その他の事情を勘案して、政令で定めるところにより、前項の規定により読み替えられた第一項の規定による標準報酬の等級の最高等級の上に更に等級を加える改定を行うことができる。ただし、当該改定後の標準報酬の等級のうちの最高等級の標準報酬の月額は、同条の規定による標準報酬月額等級のうちの最高等級の標準報酬月額を超えてはならない。 4 退職等年金給付の額の算定並びに退職等年金給付に係る掛金及び負担金の徴収に関する第一項の規定による標準報酬の区分については、厚生年金保険法第二十条第二項の規定による標準報酬月額の等級区分の改定措置その他の事情を勘案して、政令で定めるところにより、第一項の規定による標準報酬の等級の最高等級の上に更に等級を加える改定を行うことができる。ただし、当該改定後の標準報酬の等級のうちの最高等級の標準報酬の月額は、同条の規定による標準報酬月額等級のうちの最高等級の標準報酬月額を超えてはならない。 5 組合は、毎年七月一日において、現に組合員である者の同日前三月間(同日に継続した組合員であつた期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となつた日数が十七日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬を決定する。 6 前項の規定によつて決定された標準報酬は、その年の九月一日から翌年の八月三十一日までの標準報酬とする。 7 第五項の規定は、六月一日から七月一日までの間に組合員の資格を取得した者並びに第十項又は第十二項及び第十三項若しくは第十四項及び第十五項の規定により七月から九月までのいずれかの月から標準報酬を改定され又は改定されるべき組合員については、その年に限り適用しない。 8 組合は、組合員の資格を取得した者があるときは、その資格を取得した日の現在の報酬の額により標準報酬を決定する。この場合において、週その他月以外の一定期間により支給される報酬については、政令で定めるところにより算定した金額をもつて報酬月額とする。 9 前項の規定によつて決定された標準報酬は、組合員の資格を取得した日からその年の八月三十一日(六月一日から十二月三十一日までの間に組合員の資格を取得した者については、翌年の八月三十一日)までの標準報酬とする。 10 組合は、組合員が継続した三月間(各月とも、報酬支払の基礎となつた日数が、十七日以上でなければならない。)に受けた報酬の総額を三で除して得た額が、その者の標準報酬の基礎となつた報酬月額に比べて著しく高低を生じ、総務省令で定める程度に達したときは、その額を報酬月額として、その著しく高低を生じた月の翌月から標準報酬を改定するものとする。 11 前項の規定によつて改定された標準報酬は、その年の八月三十一日(七月から十二月までのいずれかの月から改定されたものについては、翌年の八月三十一日)までの標準報酬とする。 12 組合は、育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成三年法律第七十六号)第二条第一号の規定による育児休業若しくは同法第二十三条第二項の育児休業に関する制度に準ずる措置若しくは同法第二十四条第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定により同項第二号に規定する育児休業に関する制度に準じて講ずる措置による休業又は地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第二条第一項の規定による育児休業(以下「育児休業等」という。)を終了した組合員が、当該育児休業等を終了した日(以下この項及び次項において「育児休業等終了日」という。)において育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第二条第一号又は地方公務員の育児休業等に関する法律第二条第一項に規定する子(第七十条の二及び第七十九条において「子」という。)であつて、当該育児休業等に係る三歳に満たないものを養育する場合において、組合に申出をしたときは、育児休業等終了日の翌日が属する月以後三月間(育児休業等終了日の翌日において継続して組合員であつた期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となつた日数が十七日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬を改定するものとする。ただし、育児休業等終了日の翌日に第十四項に規定する産前産後休業を開始している組合員は、この限りでない。 13 前項の規定によつて改定された標準報酬は、育児休業等終了日の翌日から起算して二月を経過した日の属する月の翌月からその年の八月三十一日(七月から十二月までのいずれかの月から改定されたものについては、翌年の八月三十一日)までの標準報酬とする。 14 組合は、産前産後休業(出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前四十二日(多胎妊娠の場合にあつては、九十八日)から出産の日後五十六日までの間において勤務に服さないこと(妊娠又は出産に関する事由を理由として勤務に服さない場合に限る。)をいう。以下同じ。)を終了した組合員が、当該産前産後休業を終了した日(以下この項及び次項において「産前産後休業終了日」という。)において当該産前産後休業に係る子を養育する場合において、組合に申出をしたときは、産前産後休業終了日の翌日が属する月以後三月間(産前産後休業終了日の翌日において継続して組合員であつた期間に限るものとし、かつ、報酬支払の基礎となつた日数が十七日未満である月があるときは、その月を除く。)に受けた報酬の総額をその期間の月数で除して得た額を報酬月額として、標準報酬を改定するものとする。ただし、産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している組合員は、この限りでない。 15 前項の規定によつて改定された標準報酬は、産前産後休業終了日の翌日から起算して二月を経過した日の属する月の翌月からその年の八月三十一日(七月から十二月までのいずれかの月から改定されたものについては、翌年の八月三十一日)までの標準報酬とする。 16 組合員の報酬月額が第五項、第八項、第十二項若しくは第十四項の規定によつて算定することが困難であるとき、又は第五項、第八項、第十項、第十二項若しくは第十四項の規定によつて算定するとすれば著しく不当であるときは、これらの規定にかかわらず、同様の職務に従事する職員の報酬月額その他の事情を考慮して組合が適当と認めて算定する額をこれらの規定による当該組合員の報酬月額とする。
標準期末手当等の額の決定 第四十四条 組合は、組合員が期末手当等を受けた月において、その月に当該組合員が受けた期末手当等の額に基づき、これに千円未満の端数を生じたときはこれを切り捨てて、その月における標準期末手当等の額を決定する。この場合において、当該標準期末手当等の額が百五十万円を超えるときは、これを百五十万円とする。 2 短期給付等事務に関する前項の規定の適用については、同項後段中「標準期末手当等の額が百五十万円を超えるときは、これを百五十万円」とあるのは、「組合員が受けた期末手当等によりその年度における標準期末手当等の額の累計額が五百七十三万円(前条第三項の規定による標準報酬の区分の改定が行われたときは、政令で定める金額。以下この項において同じ。)を超えることとなる場合には、当該累計額が五百七十三万円となるようその月の標準期末手当等の額を決定し、その年度においてその月の翌月以降に受ける期末手当等の標準期末手当等の額は零」とする。 3 前条第四項の規定による標準報酬の区分の改定が行われた場合における退職等年金給付の額の算定並びに退職等年金給付に係る掛金及び負担金の徴収に関する標準期末手当等の額については、第一項後段中「百五十万円を」とあるのは、「百五十万円(前条第四項の規定による標準報酬の区分の改定が行われたときは、政令で定める金額。以下この項において同じ。)を」とする。 4 前条第十六項の規定は、標準期末手当等の額の算定について準用する。
遺族の順位 第四十五条 給付を受けるべき遺族の順位は、次の各号の順序とする。 一 配偶者及び子 二 父母 三 孫 四 祖父母 2 前項の場合において、父母については養父母、実父母の順とし、祖父母については養父母の養父母、養父母の実父母、実父母の養父母、実父母の実父母の順とする。 3 第一項の規定にかかわらず、父母は配偶者又は子が、孫は配偶者、子又は父母が、祖父母は配偶者、子、父母又は孫が給付を受けるべき権利を有することとなつたときは、それぞれ当該給付を受けることができる遺族としない。 4 先順位者となることができる者が後順位者より後に生じ、又は同順位者となることができる者がその他の同順位者である者より後に生じたときは、その先順位者又は同順位者となることができる者については、前三項の規定は、その生じた日から適用する。
同順位者が二人以上ある場合の給付 第四十六条 前条の規定により給付を受けるべき遺族に同順位者が二人以上あるときは、その給付は、その人数によつて等分して支給する。
支払未済の給付の受給者の特例 第四十七条 受給権者が死亡した場合において、その者が支給を受けることができた給付でその支払を受けなかつたものがあるときは、これをその者の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹又はこれらの者以外の三親等内の親族であつて、その者の死亡の当時その者と生計を共にしていたもの(次条第二項において「親族」という。)に支給する。 2 前項の場合において、死亡した者が公務遺族年金の受給権者である妻であつたときは、その者の死亡の当時その者と生計を共にしていた組合員又は組合員であつた者の子であつて、その者の死亡によつて公務遺族年金の支給の停止が解除されたものは、同項に規定する子とみなす。 3 第一項の規定による給付を受けるべき者の順位は、政令で定める。 4 第一項の規定による給付を受けるべき同順位者が二人以上あるときは、その全額をその一人に支給することができるものとし、この場合において、その一人にした支給は、全員に対してしたものとみなす。
給付金からの控除 第四十八条 組合員が第百十五条第三項の規定により第百十四条第一項に規定する掛金等に相当する金額を組合に払い込むべき場合において、当該組合がその者に支給すべき給付金(家族埋葬料に係る給付金を除く。)があり、かつ、その者が第百十五条第三項の規定により当該組合に対して払い込まなかつた金額があるときは、当該組合は、当該給付金からこれを控除することができる。 2 組合員が組合員の資格を喪失した場合において、組合がその者又はその者の親族(前条第二項の規定により同条第一項に規定する子とみなされる者を含む。)に支給すべき給付金(埋葬料及び家族埋葬料に係る給付金を除く。)があり、かつ、その者が当該組合に対して支払うべき金額があるときは、当該組合は、当該給付金からこれを控除する。 3 前二項の規定は、市町村連合会について準用する。この場合において、第一項中「組合が」とあるのは「組合又は市町村連合会が」と、「当該組合は」とあるのは「当該組合又は当該市町村連合会は」と、前項中「組合が」とあるのは「組合(市町村連合会を含む。以下この項において同じ。)が」と読み替えるものとする。
不正受給者からの費用の徴収等 第四十九条 偽りその他不正の行為により組合から給付を受けた者がある場合には、組合は、その者から、その給付に要した費用に相当する金額(その給付が療養の給付であるときは、第五十七条第二項又は第三項の規定により支払つた一部負担金(第五十七条の二第一項第一号の措置が採られるときは、当該減額された一部負担金)に相当する額を控除した金額)の全部又は一部を徴収することができる。 2 前項の場合において、第五十七条第一項第三号に掲げる保険医療機関において診療に従事する保険医(第六十条第一項に規定する保険医をいう。)又は健康保険法第八十八条第一項に規定する主治の医師が組合に提出されるべき診断書に虚偽の記載をしたため、その給付が行われたものであるときは、組合は、その保険医又は主治の医師に対し、給付を受けた者と連帯して前項の規定により徴収すべき金額を納付させることができる。 3 組合は、第五十七条第一項第三号に掲げる保険医療機関若しくは保険薬局又は第五十八条の二第一項に規定する指定訪問看護事業者が偽りその他不正の行為により組合員又は被扶養者の療養に関する費用の支払を受けたときは、当該保険医療機関若しくは保険薬局又は当該指定訪問看護事業者に対し、その支払つた額につき返還させるほか、その返還させる額に百分の四十を乗じて得た額を納付させることができる。
損害賠償の請求権 第五十条 組合は、給付事由(第七十二条又は第七十三条の規定による給付に係るものを除く。)が第三者の行為によつて生じた場合には、当該給付事由に対して行つた給付の価額の限度で、受給権者(当該給付事由が組合員の被扶養者について生じた場合には、当該被扶養者を含む。次項において同じ。)が第三者に対して有する損害賠償の請求権を取得する。 2 前項の場合において、受給権者が第三者から同一の事由について損害賠償を受けたときは、組合は、その価額の限度で、給付をしないことができる。
給付を受ける権利の保護 第五十一条 この法律に基づく給付を受ける権利は、譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。ただし、退職年金若しくは公務遺族年金又は休業手当金を受ける権利を国税滞納処分(その例による処分を含む。)により差し押さえる場合は、この限りでない。
公課の禁止 第五十二条 租税その他の公課は、組合の給付として支給を受ける金品を標準として、課することができない。ただし、退職年金及び公務遺族年金並びに休業手当金については、この限りでない。
第二節 短期給付
第一款 通則
短期給付の種類等 第五十三条 この法律による短期給付は、次のとおりとする。 一 療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費及び移送費 二 家族療養費、家族訪問看護療養費及び家族移送費 二の二 高額療養費及び高額介護合算療養費 三 出産費 四 家族出産費 五 削除 六 埋葬料 七 家族埋葬料 八 傷病手当金 九 出産手当金 十 休業手当金 十の二 育児休業手当金 十の三 介護休業手当金 十一 弔慰金 十二 家族弔慰金 十三 災害見舞金 2 短期給付に関する規定(育児休業手当金及び介護休業手当金に係る部分を除く。以下この条において同じ。)は、後期高齢者医療の被保険者等に該当する組合員には、適用しない。 3 短期給付に関する規定の適用を受ける組合員が前項の規定によりその適用を受けない組合員となつたときは、短期給付に関する規定の適用については、そのなつた日の前日に退職したものとみなす。 4 第二項の規定により短期給付に関する規定の適用を受けない組合員が後期高齢者医療の被保険者等に該当しないこととなつたときは、短期給付に関する規定の適用については、そのなつた日に組合員となつたものとみなす。
附加給付 第五十四条 組合は、政令で定めるところにより、前条第一項各号に掲げる給付に併せて、これに準ずる短期給付を行うことができる。
短期給付の給付額の算定の基準となる標準報酬 第五十四条の二 短期給付(前二条に規定する短期給付をいう。以下同じ。)の給付額の算定の基準となるべき第四十三条第一項に規定する標準報酬の月額(以下「標準報酬の月額」という。)又は同項に規定する標準報酬の日額(以下「標準報酬の日額」という。)は、給付事由が生じた日(給付事由が退職後に生じた場合には、退職の日)の標準報酬の月額又は標準報酬の日額とする。
被扶養者に係る届出及び短期給付 第五十五条 新たに組合員となつた者に被扶養者の要件を備える者がある場合又は組合員について次の各号のいずれかに該当する事実が生じた場合には、その組合員は、主務省令で定める手続により、その旨を組合に届け出なければならない。 一 新たに被扶養者の要件を備える者が生じたこと。 二 被扶養者がその要件を欠くに至つたこと。 2 被扶養者に係る短期給付は、新たに組合員となつた者に被扶養者となるべき者がある場合にはその者が組合員となつた日から、組合員に前項第一号に該当する事実が生じた場合にはその事実が生じた日から、それぞれ行うものとする。ただし、同項(第二号を除く。)の規定による届出がその組合員となつた日又はその事実の生じた日から三十日以内にされない場合には、その届出を受けた日から行うものとする。
第二款 保健給付
療養の給付 第五十六条 組合は、組合員の公務によらない病気又は負傷について次に掲げる療養の給付を行う。 一 診察 二 薬剤又は治療材料の支給 三 処置、手術その他の治療 四 居宅における療養上の管理及びその療養に伴う世話その他の看護 五 病院又は診療所への入院及びその療養に伴う世話その他の看護 2 次に掲げる療養に係る給付は、前項の給付に含まれないものとする。 一 食事の提供である療養であつて前項第五号に掲げる療養と併せて行うもの(医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第七条第二項第四号に掲げる療養病床への入院及びその療養に伴う世話その他の看護であつて、当該療養を受ける際、六十五歳に達する日の属する月の翌月以後である組合員(以下「特定長期入院組合員」という。)に係るものを除く。以下「食事療養」という。) 二 次に掲げる療養であつて前項第五号に掲げる療養と併せて行うもの(特定長期入院組合員に係るものに限る。以下「生活療養」という。) イ 食事の提供である療養 ロ 温度、照明及び給水に関する適切な療養環境の形成である療養 三 健康保険法第六十三条第二項第三号に掲げる療養(以下「評価療養」という。) 四 健康保険法第六十三条第二項第四号に掲げる療養(以下「患者申出療養」という。) 五 健康保険法第六十三条第二項第五号に掲げる療養(以下「選定療養」という。)
療養の機関及び費用の負担 第五十七条 組合員は、前条第一項各号に掲げる療養の給付を受けようとするときは、次に掲げる医療機関又は薬局から受けるものとする。 一 組合の経営する医療機関又は薬局 二 組合員(国家公務員共済組合法第三条第一項に規定する国家公務員共済組合(以下「国の組合」という。)の組合員及び私立学校教職員共済法(昭和二十八年法律第二百四十五号)の規定による私立学校教職員共済制度の加入者(以下「私学共済制度の加入者」という。)を含む。)に対し療養を行う医療機関又は薬局で組合員の療養について組合が契約しているもの 三 保険医療機関又は保険薬局(健康保険法第六十三条第三項第一号に規定する保険医療機関又は保険薬局をいう。以下同じ。) 2 前項の規定により同項第二号又は第三号に掲げる医療機関又は薬局から療養の給付を受ける者は、その給付を受ける際、次の各号に掲げる場合の区分に応じ、当該給付について健康保険法第七十六条第二項の規定の例により算定した費用の額に当該各号に定める割合を乗じて得た金額を一部負担金として当該医療機関又は薬局に支払うものとする。ただし、前項第二号に掲げる医療機関又は薬局から療養の給付を受ける場合には、組合は、運営規則で定めるところにより、当該一部負担金を減額し、又はその支払を要しないものとすることができる。 一 七十歳に達する日の属する月以前である場合 百分の三十 二 七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合(次号に掲げる場合を除く。) 百分の二十 三 七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合であつて、政令で定めるところにより算定した報酬の額が政令で定める額以上であるとき 百分の三十 3 組合は、運営規則で定めるところにより、第一項第一号に掲げる医療機関又は薬局から療養の給付を受ける者については、前項の規定の例により算定した金額の範囲内で運営規則で定める金額を一部負担金として支払わせることができる。 4 保険医療機関又は保険薬局は、第二項に規定する一部負担金(次条第一項第一号の措置が採られるときは、当該減額された一部負担金)の支払を受領しなければならないものとし、保険医療機関又は保険薬局が善良な管理者の注意と同一の注意をもつてその支払を受領すべく努めたにもかかわらず、組合員が当該一部負担金の全部又は一部を支払わないときは、組合は、当該保険医療機関又は保険薬局の請求により、当該一部負担金の全部又は一部を支払わなかつた組合員から、これを徴収することができる。 5 組合員が第一項の規定により療養の給付を受けた場合には、組合は、同項第一号の医療機関又は薬局については、その費用から組合員が支払うべき第三項に規定する一部負担金に相当する金額を控除した金額を負担し、第一項第二号又は第三号の医療機関又は薬局については、療養に要する費用から組合員が支払うべき第二項に規定する一部負担金(次条第一項各号の措置が採られるときは、当該措置が採られたものとした場合の一部負担金)に相当する金額を控除した金額を当該医療機関又は薬局に支払うものとする。 6 前項に規定する療養に要する費用の額は、健康保険法第七十六条第二項の規定に基づき厚生労働大臣が定めるところにより算定した金額(当該金額の範囲内において組合が第一項第二号又は第三号の医療機関又は薬局との契約により別段の定めをした場合には、その定めたところにより算定した金額)とする。 7 第二項の規定により一部負担金を支払う場合においては、当該一部負担金の額に五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。
一部負担金の額の特例 第五十七条の二 組合は、災害その他の総務省令で定める特別の事情がある組合員であつて、前条第一項第二号又は第三号に掲げる医療機関又は薬局に同条第二項の規定による一部負担金を支払うことが困難であると認められるものに対し、次の措置を採ることができる。 一 一部負担金を減額すること。 二 一部負担金の支払を免除すること。 三 当該医療機関又は薬局に対する支払に代えて、一部負担金を直接に徴収することとし、その徴収を猶予すること。 2 前項の措置を受けた組合員は、前条第二項の規定にかかわらず、前項第一号の措置を受けた組合員にあつてはその減額された一部負担金を同条第一項第二号又は第三号に掲げる医療機関又は薬局に支払うをもつて足り、前項第二号又は第三号の措置を受けた組合員にあつては一部負担金を当該医療機関又は薬局に支払うことを要しない。 3 前条第七項の規定は、前項の場合における一部負担金の支払について準用する。
入院時食事療養費 第五十七条の三 組合員(特定長期入院組合員を除く。以下この条において同じ。)が公務によらない病気又は負傷により、第五十七条第一項各号に掲げる医療機関から第五十六条第一項第五号に掲げる療養の給付と併せて食事療養を受けたときは、その食事療養に要した費用について入院時食事療養費を支給する。 2 入院時食事療養費の額は、当該食事療養について健康保険法第八十五条第二項に規定する厚生労働大臣が定める基準によりされる算定の例により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)から同項に規定する食事療養標準負担額(以下「食事療養標準負担額」という。)を控除した金額とする。 3 組合員が第五十七条第一項第一号に掲げる医療機関から食事療養を受けた場合において、組合がその組合員の支払うべき食事療養に要した費用のうち入院時食事療養費として組合員に支給すべき金額に相当する金額の支払を免除したときは、組合員に対し入院時食事療養費を支給したものとみなす。 4 組合員が第五十七条第一項第二号又は第三号に掲げる医療機関から食事療養を受けた場合は、組合は、その組合員が当該医療機関に支払うべき食事療養に要した費用について入院時食事療養費として組合員に支給すべき金額に相当する金額を、組合員に代わり、当該医療機関に支払うことができる。 5 前項の規定による支払があつたときは、組合員に対し入院時食事療養費を支給したものとみなす。 6 第五十七条第一項各号に掲げる医療機関は、食事療養に要した費用について支払を受ける際に、その支払をした組合員に対し、領収証を交付しなければならない。
入院時生活療養費 第五十七条の四 特定長期入院組合員が公務によらない病気又は負傷により、第五十七条第一項各号に掲げる医療機関から第五十六条第一項第五号に掲げる療養の給付と併せて生活療養を受けたときは、その生活療養に要した費用について入院時生活療養費を支給する。 2 入院時生活療養費の額は、当該生活療養について健康保険法第八十五条の二第二項に規定する厚生労働大臣が定める基準によりされる算定の例により算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から同項に規定する生活療養標準負担額(以下「生活療養標準負担額」という。)を控除した金額とする。 3 前条第三項から第六項までの規定は、入院時生活療養費の支給について準用する。
保険外併用療養費 第五十七条の五 組合員が公務によらない病気又は負傷により、第五十七条第一項各号に掲げる医療機関又は薬局(以下「保険医療機関等」という。)から評価療養、患者申出療養又は選定療養を受けたときは、その療養に要した費用について保険外併用療養費を支給する。 2 保険外併用療養費の額は、第一号に掲げる金額(当該療養に食事療養が含まれるときは当該金額及び第二号に掲げる金額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは当該金額及び第三号に掲げる金額の合算額)とする。 一 当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)について健康保険法第八十六条第二項第一号に規定する厚生労働大臣が定めるところによりされる算定の例により算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)から、その額に第五十七条第二項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額(療養の給付に係る同項の一部負担金について第五十七条の二第一項各号の措置が採られるときは、当該措置が採られたものとした場合の額)を控除した金額 二 当該食事療養について健康保険法第八十五条第二項に規定する厚生労働大臣が定める基準によりされる算定の例により算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)から食事療養標準負担額を控除した金額 三 当該生活療養について健康保険法第八十五条の二第二項に規定する厚生労働大臣が定める基準によりされる算定の例により算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から生活療養標準負担額を控除した金額 3 第五十七条の三第三項から第六項までの規定は、保険外併用療養費の支給について準用する。 4 第五十七条第七項の規定は、前項において準用する第五十七条の三第四項の場合において第二項の規定により算定した費用の額(その額が現に療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)から当該療養に要した費用につき保険外併用療養費として支給される金額に相当する金額を控除した金額の支払について準用する。
療養費 第五十八条 組合は、療養の給付若しくは入院時食事療養費、入院時生活療養費若しくは保険外併用療養費の支給(以下この項において「療養の給付等」という。)をすることが困難であると認めたとき、又は組合員が保険医療機関等以外の病院、診療所、薬局その他の療養機関から診療、手当若しくは薬剤の支給を受けた場合において、組合がやむを得ないと認めたときは、療養の給付等に代えて、療養費を支給することができる。 2 組合は、組合員が第五十七条第一項第二号又は第三号の医療機関又は薬局から第五十六条第一項各号に掲げる療養を受け、緊急その他やむを得ない事情によりその費用をこれらの医療機関又は薬局に支払つた場合において、組合が必要と認めたときは、療養の給付に代えて、療養費を支給することができる。 3 前二項の規定により支給する療養費の額は、当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)について算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)からその額に第五十七条第二項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額を控除した金額及び当該食事療養又は生活療養について算定した費用の額(その額が現に当該食事療養又は生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養又は生活療養に要した費用の額)から食事療養標準負担額又は生活療養標準負担額を控除した金額の合算額(第一項の規定による場合には、当該合算額の範囲内で組合が定める金額)とする。 4 前項の費用の額の算定に関しては、療養の給付を受けるべき場合には第五十七条第六項の療養に要する費用の額の算定、入院時食事療養費の支給を受けるべき場合には第五十七条の三第二項の食事療養についての費用の額の算定、入院時生活療養費の支給を受けるべき場合には第五十七条の四第二項の生活療養についての費用の額の算定、保険外併用療養費の支給を受けるべき場合には前条第二項の療養についての費用の額の算定の例による。
訪問看護療養費 第五十八条の二 組合員が公務によらない病気又は負傷により、健康保険法第八十八条第一項に規定する指定訪問看護事業者(以下「指定訪問看護事業者」という。)から同項に規定する指定訪問看護(以下「指定訪問看護」という。)を受けた場合において、組合が必要と認めたときは、その指定訪問看護に要した費用について訪問看護療養費を支給する。 2 訪問看護療養費の額は、当該指定訪問看護について健康保険法第八十八条第四項に規定する厚生労働大臣が定めるところによりされる算定の例により算定した費用の額から、その額に第五十七条第二項各号に掲げる場合の区分に応じ、同項各号に定める割合を乗じて得た額(療養の給付に係る同項の一部負担金について第五十七条の二第一項各号の措置が採られるときは、当該措置が採られたものとした場合の額)を控除した金額とする。 3 組合員が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けた場合には、組合は、その組合員が当該指定訪問看護事業者に支払うべき指定訪問看護に要した費用について訪問看護療養費として組合員に支給すべき金額に相当する金額を、組合員に代わり、当該指定訪問看護事業者に支払うことができる。 4 前項の規定による支払があつたときは、組合員に対し訪問看護療養費を支給したものとみなす。 5 指定訪問看護事業者は、指定訪問看護に要した費用について支払を受ける際に、その支払をした組合員に対し、領収証を交付しなければならない。 6 指定訪問看護は、第五十六条第一項各号に掲げる療養に含まれないものとする。 7 第五十七条第七項の規定は、第三項の場合において第二項の規定により算定した費用の額から当該指定訪問看護に要した費用につき訪問看護療養費として支給される金額に相当する金額を控除した金額の支払について準用する。
移送費 第五十八条の三 組合員が療養の給付(保険外併用療養費に係る療養を含む。)を受けるため病院又は診療所に移送された場合において、組合が必要と認めたときは、その移送に要した費用について移送費を支給する。 2 移送費の額は、健康保険法第九十七条第一項に規定する厚生労働省令で定めるところによりされる算定の例により算定した金額とする。
家族療養費 第五十九条 被扶養者が保険医療機関等から療養を受けたときは、その療養に要した費用について組合員に家族療養費を支給する。 2 家族療養費の額は、第一号に掲げる金額(当該療養に食事療養が含まれるときは当該金額及び第二号に掲げる金額の合算額、当該療養に生活療養が含まれるときは当該金額及び第三号に掲げる金額の合算額)とする。 一 当該療養(食事療養及び生活療養を除く。)について算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)に次のイからニまでに掲げる場合の区分に応じ、それぞれイからニまでに定める割合を乗じて得た金額 イ 被扶養者が六歳に達する日以後の最初の三月三十一日の翌日以後であつて七十歳に達する日の属する月以前である場合 百分の七十 ロ 被扶養者が六歳に達する日以後の最初の三月三十一日以前である場合 百分の八十 ハ 被扶養者(ニに規定する被扶養者を除く。)が七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合 百分の八十 ニ 第五十七条第二項第三号に掲げる場合に該当する組合員その他政令で定める組合員の被扶養者が七十歳に達する日の属する月の翌月以後である場合 百分の七十 二 当該食事療養について算定した費用の額(その額が現に当該食事療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に食事療養に要した費用の額)から食事療養標準負担額を控除した金額 三 当該生活療養について算定した費用の額(その額が現に当該生活療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に生活療養に要した費用の額)から生活療養標準負担額を控除した金額 3 前項第一号の療養についての費用の額の算定に関しては、保険医療機関等から療養(評価療養、患者申出療養及び選定療養を除く。)を受ける場合にあつては第五十七条第六項の療養に要する費用の額の算定、保険医療機関等から評価療養、患者申出療養又は選定療養を受ける場合にあつては第五十七条の五第二項の療養についての費用の額の算定、前項第二号の食事療養についての費用の額の算定に関しては第五十七条の三第二項の食事療養についての費用の額の算定、前項第三号の生活療養についての費用の額の算定に関しては第五十七条の四第二項の生活療養についての費用の額の算定の例による。 4 被扶養者が第五十七条第一項第一号に掲げる医療機関又は薬局から療養を受けた場合において、組合がその被扶養者の支払うべき療養に要した費用のうち家族療養費として組合員に支給すべき金額に相当する金額の支払を免除したときは、組合員に対し家族療養費を支給したものとみなす。 5 被扶養者が第五十七条第一項第二号又は第三号に掲げる医療機関又は薬局から療養を受けた場合には、組合は、療養に要した費用のうち家族療養費として組合員に支給すべき金額に相当する金額を、組合員に代わり、これらの医療機関又は薬局に支払うことができる。 6 前項の規定による支払があつたときは、組合員に対し家族療養費を支給したものとみなす。 7 第五十七条の三第六項並びに第五十八条第一項及び第二項の規定は、家族療養費の支給について準用する。 8 前項において準用する第五十八条第一項又は第二項の規定により支給する家族療養費の額は、第二項の規定の例により算定した金額(同条第一項の規定による場合には、当該金額の範囲内で組合が定める金額)とする。 9 第五十七条第七項の規定は、第五項の場合において療養につき第三項の規定により算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)から当該療養に要した費用につき家族療養費として支給される金額に相当する金額を控除した金額の支払について準用する。
家族療養費の額の特例 第五十九条の二 組合は、第五十七条の二第一項に規定する組合員の被扶養者に係る家族療養費の支給について、前条第二項第一号イからニまでに定める割合を、それぞれの割合を超え百分の百以下の範囲内において組合が定めた割合とする措置を採ることができる。 2 組合は、前項に規定する被扶養者に係る前条第五項の規定の適用については、同項中「家族療養費として組合員に支給すべき金額」とあるのは、「当該療養につき算定した費用の額(その額が現に当該療養に要した費用の額を超えるときは、当該現に療養に要した費用の額)」とする。この場合において、組合は、当該支払をした金額から家族療養費として組合員に対し支給すべき金額に相当する金額を控除した金額をその被扶養者に係る組合員から直接に徴収することとし、その徴収を猶予することができる。
家族訪問看護療養費 第五十九条の三 被扶養者が指定訪問看護事業者から指定訪問看護を受けた場合において、組合が必要と認めたときは、その指定訪問看護に要した費用について組合員に家族訪問看護療養費を支給する。 2 家族訪問看護療養費の額は、当該指定訪問看護について健康保険法第八十八条第四項に規定する厚生労働大臣が定めるところによりされる算定の例により算定した費用の額に第五十九条第二項第一号イからニまでに掲げる場合の区分に応じ、同号イからニまでに定める割合を乗じて得た金額(家族療養費の支給について前条第一項又は第二項の規定が適用されるときは、当該規定が適用されたものとした場合の金額)とする。 3 第五十八条の二第三項から第五項までの規定は、家族訪問看護療養費の支給及び被扶養者の指定訪問看護について準用する。 4 第五十七条第七項の規定は、前項において準用する第五十八条の二第三項の場合において第二項の規定により算定した費用の額から当該指定訪問看護に要した費用につき家族訪問看護療養費として支給される金額に相当する金額を控除した金額の支払について準用する。
家族移送費 第五十九条の四 被扶養者が家族療養費に係る療養を受けるため病院又は診療所に移送された場合において、組合が必要と認めたときは、その移送に要した費用について組合員に家族移送費を支給する。 2 第五十八条の三第二項の規定は、家族移送費の支給について準用する。
保険医療機関の療養担当等 第六十条 保険医療機関若しくは保険薬局又はこれらにおいて診療若しくは調剤に従事する保険医若しくは保険薬剤師(健康保険法第六十四条に規定する保険医又は保険薬剤師をいう。第百四十四条の二十八第一項において同じ。)は、同法及びこれに基づく命令の規定の例により、組合員及びその被扶養者の療養並びにこれに係る事務を担当し、又は診療若しくは調剤に当たらなければならない。 2 指定訪問看護事業者又は指定訪問看護事業者の指定に係る訪問看護事業所(健康保険法第八十九条第一項に規定する訪問看護事業所をいう。第百四十四条の二十八第二項において同じ。)の看護師その他の従業者は、同法及びこれに基づく命令の規定の例により、組合員及びその被扶養者の指定訪問看護並びにこれに係る事務を担当し、又は指定訪問看護に当たらなければならない。
組合員が日雇特例被保険者又はその被扶養者となつた場合等の給付 第六十一条 組合員が資格を喪失し、かつ、健康保険法第三条第二項に規定する日雇特例被保険者又はその被扶養者(次項において「日雇特例被保険者等」という。)となつた場合において、その者が退職した際に療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費又は介護保険法の規定による居宅介護サービス費(同法の規定による当該給付のうち療養に相当する同法第四十一条第一項に規定する指定居宅サービスに係るものに限る。以下この条において同じ。)、特例居宅介護サービス費(同法の規定による当該給付のうち療養に相当する同法第八条第一項に規定する居宅サービス又はこれに相当するサービスに係るものに限る。以下この条において同じ。)、地域密着型介護サービス費(同法の規定による当該給付のうち療養に相当する同法第四十二条の二第一項に規定する指定地域密着型サービスに係るものに限る。以下この条において同じ。)、特例地域密着型介護サービス費(同法の規定による当該給付のうち療養に相当する同法第八条第十四項に規定する地域密着型サービス又はこれに相当するサービスに係るものに限る。以下この条において同じ。)、施設介護サービス費(同法の規定による当該給付のうち療養に相当する同法第四十八条第一項に規定する指定施設サービス等に係るものに限る。以下この条において同じ。)若しくは特例施設介護サービス費(同法の規定による当該給付のうち療養に相当する同法第八条第二十六項に規定する施設サービスに係るものに限る。以下この条において同じ。)若しくは介護予防サービス費(同法の規定による当該給付のうち療養に相当する同法第五十三条第一項に規定する指定介護予防サービスに係るものに限る。以下この条において同じ。)若しくは特例介護予防サービス費(同法の規定による当該給付のうち療養に相当する同法第八条の二第一項に規定する介護予防サービス又はこれに相当するサービスに係るものに限る。以下この条において同じ。)を受けているとき(その者が退職した際にその被扶養者が同法の規定による居宅介護サービス費、特例居宅介護サービス費、地域密着型介護サービス費、特例地域密着型介護サービス費、施設介護サービス費若しくは特例施設介護サービス費又は介護予防サービス費若しくは特例介護予防サービス費を受けているときを含む。)には、当該病気又は負傷及びこれらにより生じた病気について継続して療養の給付、入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費又は家族移送費を支給する。 2 組合員が死亡により資格を喪失し、又は組合員であつた者が死亡により前項の規定の適用を受けることができないこととなつた場合であつて、かつ、当該組合員又は組合員であつた者の被扶養者が日雇特例被保険者等となつた場合において、当該組合員又は組合員であつた者が死亡した際に家族療養費又は家族訪問看護療養費を受けているとき(当該組合員又は組合員であつた者が死亡した際に当該被扶養者が介護保険法の規定による居宅介護サービス費、特例居宅介護サービス費、地域密着型介護サービス費、特例地域密着型介護サービス費、施設介護サービス費若しくは特例施設介護サービス費又は介護予防サービス費若しくは特例介護予防サービス費を受けているときを含む。)には、当該病気又は負傷及びこれらにより生じた病気について、継続して家族療養費、家族訪問看護療養費又は家族移送費を当該組合員であつた者の被扶養者として現に療養を受けている者に支給する。 3 前二項の規定による給付は、次の各号のいずれかに該当するに至つたときは、行わない。 一 当該病気又は負傷について、健康保険法第五章の規定による療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費(次項に規定する移送費を除く。)、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費(同項に規定する家族移送費を除く。)の支給を受けることができるに至つたとき。 二 その者が、他の組合の組合員(国の組合の組合員、私学共済制度の加入者、健康保険の被保険者(健康保険法第三条第二項に規定する日雇特例被保険者を除く。)及び船員保険の被保険者を含む。第六十三条第二項ただし書、第六十六条ただし書、第六十八条第五項ただし書及び第六十九条第三項ただし書において同じ。)若しくはその被扶養者、国民健康保険の被保険者又は後期高齢者医療の被保険者等となつたとき。 三 組合員の資格を喪失した日から起算して六月を経過したとき。 4 第一項及び第二項の規定による給付は、当該病気又は負傷について、健康保険法第五章の規定による特別療養費(同法第百四十五条第六項において準用する同法第百三十二条の規定により支給される療養費を含む。)又は移送費若しくは家族移送費(当該特別療養費に係る療養を受けるための移送に係る移送費又は家族移送費に限る。)の支給を受けることができる間は、行わない。
他の法令による療養との調整 第六十二条 他の法令の規定により国又は地方公共団体の負担において療養又は療養費の支給を受けたときは、その受けた限度において、療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費の支給は、行わない。 2 療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、家族療養費、家族訪問看護療養費若しくは家族移送費の支給は、同一の病気、負傷又は死亡に関し、地方公務員災害補償法の規定による通勤による災害に係る療養補償又はこれに相当する補償が行われるときは、行わない。 3 療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給は、同一の病気又は負傷に関し、介護保険法の規定によりそれぞれの給付に相当する給付が行われるときは、行わない。
高額療養費 第六十二条の二 療養の給付につき支払われた第五十七条第二項若しくは第三項に規定する一部負担金(第五十七条の二第一項第一号の措置が採られるときは、当該減額された一部負担金)の額又は療養(食事療養及び生活療養を除く。次項において同じ。)に要した費用の額からその療養に要した費用につき保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費として支給される金額に相当する金額を控除した金額(次条第一項において「一部負担金等の額」という。)が著しく高額であるときは、その療養の給付又はその保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた者に対し、高額療養費を支給する。 2 高額療養費の支給要件、支給額その他高額療養費の支給に関し必要な事項は、療養に必要な費用の負担の家計に与える影響及び療養に要した費用の額を考慮して、政令で定める。
高額介護合算療養費 第六十二条の三 一部負担金等の額(前条第一項の高額療養費が支給される場合にあつては、当該支給額に相当する金額を控除した金額)並びに介護保険法第五十一条第一項に規定する介護サービス利用者負担額(同項の高額介護サービス費が支給される場合にあつては、当該支給額に相当する金額を控除した金額)及び同法第六十一条第一項に規定する介護予防サービス利用者負担額(同項の高額介護予防サービス費が支給される場合にあつては、当該支給額に相当する金額を控除した金額)の合計額が著しく高額であるときは、当該一部負担金等の額に係る療養の給付又は保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、家族療養費若しくは家族訪問看護療養費の支給を受けた者に対し、高額介護合算療養費を支給する。 2 前条第二項の規定は、高額介護合算療養費の支給について準用する。
出産費及び家族出産費 第六十三条 組合員が出産したときは、出産費として、政令で定める金額を支給する。 2 前項の規定は、組合員の資格を喪失した日の前日まで引き続き一年以上組合員であつた者(以下「一年以上組合員であつた者」という。)が退職後六月以内に出産した場合について準用する。ただし、退職後出産するまでの間に他の組合の組合員の資格を取得したときは、この限りでない。 3 被扶養者(前項本文の規定の適用を受ける者を除く。)が出産したときは、家族出産費として、政令で定める金額を支給する。 第六十四条 削除
埋葬料及び家族埋葬料 第六十五条 組合員が公務によらないで死亡したときは、その死亡の当時被扶養者であつた者で埋葬を行うものに対し、埋葬料として、政令で定める金額を支給する。 2 前項の規定により埋葬料の支給を受けるべき者がない場合には、埋葬を行つた者に対し、同項に規定する金額の範囲内で、埋葬に要した費用に相当する金額を支給する。 3 被扶養者が死亡したときは、家族埋葬料として、政令で定める金額を支給する。 4 埋葬料及び家族埋葬料は、地方公務員災害補償法の規定による通勤による災害に係る葬祭補償又はこれに相当する補償が行われるときは、支給しない。 第六十六条 組合員であつた者が退職後三月以内に死亡したときは、前条第一項及び第二項の規定に準じて埋葬料を支給する。ただし、退職後死亡するまでの間に他の組合の組合員の資格を取得したときは、この限りでない。
日雇特例被保険者に係る給付との調整 第六十七条 家族療養費、家族訪問看護療養費、家族移送費、家族出産費又は家族埋葬料は、同一の病気、負傷、出産又は死亡に関し、健康保険法第五章の規定により療養の給付又は入院時食事療養費、入院時生活療養費、保険外併用療養費、療養費、訪問看護療養費、移送費、出産育児一時金若しくは埋葬料の支給があつた場合には、その限度において、支給しない。
第三款 休業給付
傷病手当金 第六十八条 組合員(第百四十四条の二第二項に規定する任意継続組合員を除く。第五項、次条第一項及び第三項並びに第七十条から第七十条の三までにおいて同じ。)が公務によらないで病気にかかり、又は負傷し、療養のため引き続き勤務に服することができない場合には、勤務に服することができなくなつた日以後三日を経過した日から、その後における勤務に服することができない期間、傷病手当金を支給する。 2 傷病手当金の額は、一日につき、傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した十二月間の各月の標準報酬の月額(組合員が現に属する組合により定められたものに限る。以下この項において同じ。)の平均額の二十二分の一に相当する金額(当該金額に五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。)の三分の二に相当する金額(当該金額に五十銭未満の端数があるときは、これを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げるものとする。)とする。ただし、同日の属する月以前の直近の継続した期間において標準報酬の月額が定められている月が十二月に満たない場合にあつては、次の各号に掲げる金額のうちいずれか少ない額の三分の二に相当する金額(当該金額に五十銭未満の端数があるときは、これを切り捨て、五十銭以上一円未満の端数があるときは、これを一円に切り上げるものとする。)とする。 一 傷病手当金の支給を始める日の属する月以前の直近の継続した各月の標準報酬の月額の平均額の二十二分の一に相当する金額(当該金額に五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。) 二 傷病手当金の支給を始める日の属する年度の前年度の九月三十日における短期給付に関する規定の適用を受ける全ての組合員の同月の標準報酬の月額の平均額を標準報酬の基礎となる報酬月額とみなしたときの標準報酬の月額の二十二分の一に相当する金額(当該金額に五円未満の端数があるときは、これを切り捨て、五円以上十円未満の端数があるときは、これを十円に切り上げるものとする。) 3 前項に規定するもののほか、傷病手当金の額の算定に関して必要な事項は、総務省令で定める。 4 傷病手当金の支給期間は、同一の病気又は負傷及びこれらにより生じた病気(以下「傷病」という。)については、第一項に規定する勤務に服することができなくなつた日以後三日を経過した日(同日において第七十一条第一項の規定により傷病手当金の全部を支給しないときは、その支給を始めた日)から通算して一年六月間(結核性の病気については、三年間)とする。 5 一年以上組合員であつた者が退職した際に傷病手当金を受けている場合には、その者が退職しなかつたとしたならば前項の規定により受けることができる期間、継続してこれを支給する。ただし、その者が他の組合の組合員の資格を取得したときは、この限りでない。 6 傷病手当金は、同一の傷病について障害厚生年金(厚生年金保険法による障害厚生年金をいう。以下この項において同じ。)の支給を受けることができるときは、支給しない。ただし、その支給を受けることができる障害厚生年金の額(当該障害厚生年金と同一の給付事由に基づき国民年金法による障害基礎年金の支給を受けることができるときは、当該障害厚生年金の額と当該障害基礎年金の額との合算額)を基準として総務省令で定めるところにより算定した額(以下この項において「障害年金の額」という。)が、第二項の規定により算定される額より少ないときは、当該額から次の各号に掲げる場合の区分に応じて当該各号に定める額を控除した額を支給する。 一 報酬を受けることができない場合であつて、かつ、出産手当金の支給を受けることができない場合 障害年金の額 二 報酬を受けることができない場合であつて、かつ、出産手当金の支給を受けることができる場合 出産手当金の額(当該額が第二項の規定により算定される額を超える場合にあつては、当該額)と障害年金の額のいずれか多い額 三 報酬の全部又は一部を受けることができる場合であつて、かつ、出産手当金の支給を受けることができない場合 当該受けることができる報酬の全部又は一部の額(当該額が第二項の規定により算定される額を超える場合にあつては、当該額)と障害年金の額のいずれか多い額 四 報酬の全部又は一部を受けることができる場合であつて、かつ、出産手当金の支給を受けることができる場合 報酬を受けることができないとしたならば支給されることとなる出産手当金の額(当該額が第二項の規定により算定される額を超える場合にあつては、当該額)と障害年金の額のいずれか多い額 7 傷病手当金は、同一の傷病について障害手当金(厚生年金保険法による障害手当金をいう。以下この項において同じ。)の支給を受けることとなつたときは、当該障害手当金の支給を受けることとなつた日からその日以後に傷病手当金の支給を受けるとする場合の第二項の規定により算定される額の合計額が当該障害手当金の額に達するに至る日までの間、支給しない。ただし、当該合計額が当該障害手当金の額に達するに至つた日において当該合計額が当該障害手当金の額を超える場合において、報酬の全部若しくは一部又は出産手当金の支給を受けることができるときその他の政令で定めるときは、当該合計額から当該障害手当金の額を控除した額その他の政令で定める額については、この限りでない。 8 第五項の傷病手当金(政令で定める要件に該当する者に支給するものに限る。)は、厚生年金保険法又は国民年金法による老齢を給付事由とする年金である給付その他の退職又は老齢を給付事由とする年金である給付であつて政令で定めるもの(以下この項及び次項において「退職老齢年金給付」という。)の支給を受けることができるときは、支給しない。ただし、その支給を受けることができる退職老齢年金給付の額(当該退職老齢年金給付が二以上あるときは、当該二以上の退職老齢年金給付の額を合算した額)を基準として総務省令で定めるところにより算定した額が、当該退職老齢年金給付の支給を受けることができないとしたならば支給されることとなる傷病手当金の額より少ないときは、当該傷病手当金の額から当該総務省令で定めるところにより算定した額を控除した額を支給する。 9 組合は、前三項の規定による傷病手当金に関する処分に関し必要があると認めるときは、第六項の障害厚生年金若しくは障害基礎年金、第七項の障害手当金又は前項の退職老齢年金給付の支給状況につき、退職老齢年金給付の支払をする者に対し、必要な資料の提供を求めることができる。 10 傷病手当金は、次条の規定により出産手当金を支給する場合(第六項又は第七項に該当するときを除く。)には、その期間内は、支給しない。ただし、報酬を受けることができないとしたならば支給されることとなる出産手当金の額が、第二項の規定により算定される額より少ないときは、同項の規定により算定される額から当該出産手当金の額を控除した額を支給する。 11 傷病手当金は、同一の傷病に関し、地方公務員災害補償法の規定による通勤による災害に係る休業補償若しくは傷病補償年金又はこれらに相当する補償が行われるときは、支給しない。
出産手当金 第六十九条 組合員が出産した場合には、出産の日(出産の日が出産の予定日後であるときは、出産の予定日)以前四十二日(多胎妊娠の場合にあつては、九十八日)から出産の日後五十六日までの間において勤務に服することができなかつた期間、出産手当金を支給する。 2 前条第二項及び第三項の規定は、出産手当金の額の算定について準用する。 3 一年以上組合員であつた者が退職した際に出産手当金を受けているときは、その給付は、第一項に規定する期間内は、引き続き支給する。ただし、その者が他の組合の組合員の資格を取得したときは、この限りでない。
休業手当金 第七十条 組合員が次に掲げる事由により欠勤した場合には、休業手当金として、その期間(第二号から第四号までの各号については、当該各号に掲げる期間内においてその欠勤した期間)一日につき標準報酬の日額の百分の五十に相当する金額を支給する。ただし、傷病手当金又は出産手当金を支給する場合には、その期間内は、この限りでない。 一 被扶養者の病気又は負傷 二 組合員の配偶者の出産 十四日 三 組合員の公務によらない不慮の災害又は被扶養者に係る不慮の災害 五日 四 組合員の婚姻、配偶者の死亡又は二親等内の血族若しくは一親等の姻族で主として組合員の収入により生計を維持するもの若しくはその他の被扶養者の婚姻若しくは葬祭 七日 五 前各号に掲げるもののほか、運営規則で定める事由 運営規則で定める期間
育児休業手当金 第七十条の二 組合員が育児休業等(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第二十三条第二項の育児休業に関する制度に準ずる措置及び同法第二十四条第一項(第二号に係る部分に限る。)の規定により同項第二号に規定する育児休業に関する制度に準じて講ずる措置による休業を除く。以下この項から第三項までにおいて同じ。)をした場合には、育児休業手当金として、当該育児休業等により勤務に服さなかつた期間で当該育児休業等に係る子が一歳(その子が一歳に達した日後の期間について育児休業等をすることが必要と認められるものとして総務省令で定める場合に該当するときは、一歳六か月(その子が一歳六か月に達した日後の期間について育児休業等をすることが必要と認められるものとして総務省令で定める場合に該当するときは、二歳))に達する日までの期間一日につき標準報酬の日額の百分の五十(当該育児休業等をした期間が百八十日に達するまでの期間については、百分の六十七)に相当する金額を支給する。 2 組合員の養育する子について、当該組合員の配偶者がその子の一歳に達する日以前のいずれかの日において前項に規定する育児休業等(国会職員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百八号)第三条第一項の規定による育児休業、国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第三条第一項(同法第二十七条第一項及び裁判所職員臨時措置法(昭和二十六年法律第二百九十九号)(第七号に係る部分に限る。)において準用する場合を含む。)の規定による育児休業又は裁判官の育児休業に関する法律(平成三年法律第百十一号)第二条第一項の規定による育児休業を含む。)をしている場合における前項の規定の適用については、同項中「係る子が一歳」とあるのは「係る子が一歳二か月」と、「日までの期間」とあるのは「日までの期間(当該期間において当該育児休業等をした期間(その子の出生した日以後労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)第六十五条第一項又は第二項の規定により休業した期間を含む。)が一年(その子が一歳に達した日後の期間について育児休業等をすることが必要と認められるものとして総務省令で定める場合に該当するときは、一年六月(その子が一歳六か月に達した日後の期間について育児休業等をすることが必要と認められるものとして総務省令で定める場合に該当するときは、二年)。以下この項において同じ。)を超えるときは、一年)」とする。 3 第一項(前項の規定により読み替えて適用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定により支給すべきこととされる標準報酬の日額の百分の五十(当該育児休業等をした期間が百八十日に達するまでの期間については、百分の六十七)に相当する金額が、給付上限相当額(雇用保険法(昭和四十九年法律第百十六号)第十七条第四項第二号ハに定める額(当該額が同法第十八条の規定により変更された場合には、当該変更された後の額)に相当する額に三十を乗じて得た額の百分の五十(当該育児休業等をした期間が百八十日に達するまでの期間については、百分の六十七)に相当する額を二十二で除して得た額をいう。)を超える場合における第一項の規定の適用については、同項中「標準報酬の日額の百分の五十(当該育児休業等をした期間が百八十日に達するまでの期間については、百分の六十七)」とあるのは、「第三項に規定する給付上限相当額」とする。 4 育児休業手当金は、同一の育児休業について雇用保険法の規定による育児休業給付の支給を受けることができるときは、支給しない。
介護休業手当金 第七十条の三 組合員が介護休業(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律第六十一条第六項において準用する同条第三項に規定する要介護家族その他主務省令で定める者を介護するための休業であつて、任命権者又はその委任を受けた者の承認(主務省令で定める組合員については、主務省令で定める者の承認)を受けたものをいう。以下この条において同じ。)をした場合には、介護休業手当金として、当該介護休業により勤務に服さなかつた期間一日につき標準報酬の日額の百分の四十に相当する金額を支給する。 2 前項の介護休業手当金の支給期間は、組合員の介護を必要とする者の各々が介護を必要とする一の継続する状態ごとに、介護休業の日数を通算して六十六日を超えないものとする。 3 前条第三項の規定は、第一項の規定により介護休業手当金を支給する場合について準用する。この場合において、同条第三項中「百分の五十(当該育児休業等をした期間が百八十日に達するまでの期間については、百分の六十七)」とあるのは「百分の四十」と、「第十七条第四項第二号ハ」とあるのは「第十七条第四項第二号ロ」と読み替えるものとする。 4 介護休業手当金は、同一の介護休業について雇用保険法の規定による介護休業給付の支給を受けることができるときは、支給しない。
報酬との調整 第七十一条 傷病手当金は、その支給期間に係る報酬の全部又は一部を受ける場合(第六十八条第六項、第七項又は第十項に該当するときを除く。)には、その受ける金額を基準として政令で定める金額の限度において、その全部又は一部を支給しない。 2 出産手当金、休業手当金、育児休業手当金又は介護休業手当金は、その支給期間に係る報酬の全部又は一部を受ける場合には、その受ける金額を基準として政令で定める金額の限度において、その全部又は一部を支給しない。
第四款 災害給付
弔慰金及び家族弔慰金 第七十二条 組合員又はその被扶養者が水震火災その他の非常災害により死亡したときは、組合員については標準報酬の月額に相当する金額の弔慰金をその遺族に、被扶養者については当該金額の百分の七十に相当する金額の家族弔慰金を組合員に支給する。
災害見舞金 第七十三条 組合員が前条に規定する非常災害によりその住居又は家財に損害を受けたときは、災害見舞金として、別表に掲げる損害の程度に応じ、同表に定める月数を標準報酬の月額に乗じて得た金額を支給する。